パチンコ店で働いていて嫌なことはたくさんありますが、その嫌なことの中の一つが暴力団と思われる(暴力団でしたが)人や、やたら絡んでくる人との仁義なき戦いでした。
もう本当に嫌でした!
毎日ケンカですよケンカ!
今と違い昔はパチンコの店員もたちが悪い奴が多かったし、客層もやくざみたいなやつばかりってことが当たり前にありました。
今では考えられませんが、パチンコ店員が島の端っこでタバコ吸いながら仕事していましたし、パンチパーマの店員や入れ墨が入っている店員さんもざらにいました。
私は普通の人でしたが、若い頃はわりと正義感が強かったので、マナーの悪い客とのトラブルは頻繁にありましたし、よくケンカにもなっていました。
今回はパチンコ店員とマナーの悪い客との仁義なき戦いや出禁についてまとめます。
台パンする客には徹底注意するけど
ホールで働いていると、パチンコで大きく負けて、頭に血が上った客が絡んでくることなんて普通にありました。
絡まれない日なんてありません。毎日絡まれて言い合いになっています。
お客さんと揉める原因というかキッカケはほぼ台パンですね。
台パンとは出ないからといってお客さんが台を殴る行為です。
あれをされると機械も壊れるし、隣の客も嫌がるし、なんといっても見ているだけでムカつきます!
あいつまた台パンしてるわ・・・
一度や二度なら見て見ぬ振りもします。
わかるよ!その負けている気持ち!でも我慢してね・・・って気持ちで見守ります。
いきなり後ろからドル箱で殴られる
ところがしつこく何度もドカンドカンと殴っていると、さすがに我慢できないし注意をします。
「お客さん、申し訳ありませんが他のお客様のご迷惑にもなりますので・・・」と注意すると大体のお客さんは聞いてくれるのです。
ただ・・・その客(Bさん)は違いました。
Bさんはいつもあたりまえのように、ドカンドカンとスロットのパネルを殴るんです。
Bさんの台パンなんて毎度のことですし、その日も頻繁に台を殴るので腹が立つ気持ちを抑えながら「お客さん、申し訳ありませんが他のお客様のご迷惑にもなりますので・・・」と優しく注意をしました。
Bさんは私のその注意を聞いて
「こうかぁぁぁ!!!」どかぁぁぁん!
と、目の前でいつも以上にパネルを大きく殴るわけです。
さすがに私も切れました・・・
私「何してんのぉぉ!表出ろぉぉ!!!」
Bさん「おう出てやるよ!」
まあ表に出た後は掴み合いになったわけですが、他のスタッフに止められてとりあえず元に戻りました。
落ち着け落ち着け!冷静に仕事をしよう!
そう考えながらホールで掃除をしていたら、いきなり後頭部に衝撃と目に火花が☆☆☆
頭がくらくらして、一瞬なにがおきたのか分かりませんでしたが、振り返るとそこにはドル箱を持って私に襲い掛かるBさんがいました。
Bさんはドル箱で私の頭を強打したようです。
私は完全に頭に血が上り・・・
私「何してんのぉぉ!表出ろぉぉ!!!」
Bさん「おう出てやるよ!」
と同じバトルが繰り返されましたが、その後Bさんは事務所に連行されて出禁となりました。
待ち伏せされて脅迫される
私が主任になった頃にはまた違った恐怖がありました。
そのお店では、元やくざで兄弟が現役の暴力団という強面の客(Cさん)が常連できていました。
台パンしたり暴言を吐いて絡むCは迷惑なので、再三注意もして出禁の宣言もしましたが、出禁もまったく聞きません。
出禁を守らないので警察を呼んでも民事不介入ということで効果はありません。
店長もがんばって台パンしたり、閉店後も帰ろうとしないCさんに再三注意をしていました。
もちろん注意するたびにCは大声で怒鳴り散らします。
これが毎日続くんですよ・・・
ある日閉店後に事務所の鍵を閉めて、店長と一緒に駐車場に向かおうとすると、Cと仲間が一緒に私たちを待っていました。
(これはヤバい・・・)と恐怖を感じつつ隣の店長の顔を見ると、店長も明らかに怖がっています。
でも店長は恐怖を抑えて、Cを相手に毅然と話をしています(さすがだ)
Cの要求は「おまえら生意気だから袋にするぞ!でもスロットの設定を教えてくれたらこれからは許してやる」そんな話です。
店長は震える足で「そんなことできません!警察呼びますよ!」「それにあなたたちは出禁です」としっかりと毅然と反論します。
もちろんそんな話をしてもCはまったく話を聞きませんし、いくら話しても会話は平行線です。
そのうちCたちは話に疲れたのか「明日も来る!」「おまえら許さん!」なんて捨て台詞をはいてその日は終わりましたが、出禁にしても翌日もしっかりと店に来ます。
そうなると店の中で「出禁だから出ていけ」「いや出て行かない!」の繰り返しとなります。
警察を呼んでも民事不介入なのでなにもできません。
これが毎日続くとさすがにノイローゼになりそうです。
迷惑客を黙らせた常連のおじいちゃん
そんな恐怖の日々もいつか終わりが来ます。
いつもお店に来て静かに打っているEというおじいちゃんがいました。
本当に目立たないおじいちゃんで「いつのまにいたの?」と思うような物静かなおじいちゃんです。
話は戻りますが、いつものように出禁なのに店に来て暴れるCと私たちがやりあってると、私たちのところへEさんがひょこっとやって来て「ちょっと事務所で話できるかな?」なんて言ってきます。
暴れているCは「じじいあっち行ってろ!」なんてEさんに凄みますが、Eさんから少し離れた所にいたスーツ姿の強面の男が二人が、すぐに近づいてきてCを静かになだめます。
なにこれ?
こいつら誰?
ただならぬ雰囲気の中で、事務所で店長と何かを話したEさんは、事務所から出てくると取り巻きのスーツ二人と一緒に、暴れるCを連れて外に出ます。
30分ほど経ったでしょうか?
そのうちEさんは店に戻り、心配している店長へ「もう大丈夫、あの兄ちゃんは店に来ないから」と言います。
え?どうして?
何がどうなったのか分かりませんが、後で判明しましたが、Eさんは地元のやくざの組長さんだったようです。
そしてスーツ姿の取り巻きはボディーガードです。
Eさんは事務所で店長に「あのうるさい客はわしも迷惑してるから任せてくれるかな?」と言ったそうです。
そして組長のEさんは、いつも暴れてうるさいCに対して「次にこの店に来たら許さんぞ!」とくぎを刺したようです。
次の日から、迷惑客のCは店に来なくなりました。
ただ風の噂では、Cは仲間に対して「あの店はやくざを使って俺を脅しやがった!」なんて言っていたそうです。
パチンコ店と出禁のまとめ
出入り禁止には法的な効力はないと言われることもあるし、効力があると言われることもあります。
調べてみると出入り禁止は正当な理由があれば民法上認められています。
ただ民法上の問題なのでややこしんです。
そして少なくとも昔のパチンコ店での出禁は、頭に血が上った客に対してはそんなに効果はありませんでした。
あの頃は毎日が修羅場でそれが嫌で嫌で辞めたくて仕方がなかった記憶しかありません。
でも今となっては、パチンコ店でそこまで暴れる客も減ったし、店員もすっかりおしゃれになりました。
今後もどんどんと誰でも楽しめる空間にあっていくんでしょうね・・・そしてそうあって欲しいと願います。
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